プログラム

スメタナ/連作交響詩「わが祖国」〜モルダウ
メンデルスゾーン/ヴァイオリン協奏曲 ホ短調 作品64
ラフマニノフ/交響曲 第3番 イ短調 作品44
じつは、このオペラシティシリーズはチケットをシリーズで持っていたにもかかわらず、時にはS席のチケットを譲られたり、日程が合わずに人に手放すなどがあり、3階の自席へつくのははじめてであった。しかし、この席はそのまま座っていれば左下のステージは半分しか見えないので、前かがみにならざるを得ない。とほほの席である。特に協奏曲ではソリストは指揮者の左に位置するので、どうせなら右列のほうがよいであろう。
さて、秋山和慶の指揮ぶりは一言で言えば流麗である。上品で丁寧なタクトは見ているだけでも楽しい。今日はその指揮ぶりで、みごとなモルダウを聴かせてくれた。弦の流れるようなメロディを秋山のタクトは見事なまでに引き出していた。オペラシティは横幅が狭いので、3階には金管がよく響き渡り、展開部とコーダではその迫力に圧倒されそうだった。
2曲目のメンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲では、新進気鋭の木嶋だったが、どうも自分のメンコンのイメージとは違い、どうもぎこちなく聴こえた。自分には合わなかったが、演奏後の聴衆の拍手は熱狂的であった。自分の趣味と違っても多くの聴衆は、若い木嶋を声援しているのはそれはそれでいいと思った。
どうも今日は、のらないなあ・・・と思い、ラフマニノフはパスして帰る。