泣いてたまるか

昭和30年から40年代にTBSで放映された、渥美清主演の「泣いてたまるか」を隔週でDVDを購入している。実はこの作品の中に、小さかった頃に印象に残った作品があったからだ。今ではタイトルも覚えていないので、手当たりしだい見ればいつかたどり着くであろうと思い定期購読することにした。その話はこのように記憶していた。タクシーの運転手がチンピラに因縁をつけられて、ナイフをかざす相手ともみ合いになり、ひょんなことから刺し殺してしまう。しかし、目撃者を初め周囲の人々は、この事件が不可抗力であって、正当防衛に当たり無罪であると運転手力になろうとする。ところが本人は警察の取調べから、裁判での証言でも「一瞬だが、こんなやつ死んでしまえばよかったと思った」と正直に話をする。あわてた周囲は証人やら証言から、彼が以下にまじめで誠実な人柄か、相手が以下に悪いやつかを必死で訴え、彼を無罪にしようとする。主人公は周囲の人々の気持ちを汲みながらも最後の弁明でも「殺そうと思った」と証言する。というものだ。
いくつかのイメージの思い違いはあったが、あらためて数十年ぶりに見て、ストーリーはほぼ同じであった。きっと小さかった頃、この場面で泣いていたんだろうなぁという辺りも思い出した。今見ても大変感動的な、心の葛藤を感じさせる道徳的価値に優れた作品であった。
今まで何回も、ここでは正直に言わなくては・・と思った場面はあったが、その都度この作品の主人公を思い出しながら、以下に正直でいられるかを自分に問うていたように思う。
自分の人生に大きく影響していたこの作品に再び出会えたのは、とても素晴らしい経験となった。
とても懐かしく、自ら過去へタイムスリップしたひと時を幸せに思う・・・・