都響♪インバル

寒い雨の中、高島屋資生堂パーラーで食事をしてサントリーホールへ・・
あのインバルがすごい演奏を聴かせてくれました。
○プロムナードコンサート
●指揮:エリアフ・インバル ヴィオラ:鈴木学
曲目
ブロッホヴィオラ管弦楽のための組曲
ショスタコーヴィチ交響曲第11番 ト短調 「1905年」 作品103
ううむ・・1曲目のブロッホは馴染みがなく、難しい曲でした・・・4楽章の
東洋風のメロディはなかなか良かったのですが、曲全体は実に難解★
事前にブロッホの曲を探して聴いていた雰囲気とはまた違っていて私には理解が
難しかった〜
2曲目のショスターコヴィッチは、さすがインバル!7年ぶりの都響ということだが
実に意気のあったすばらしい演奏でした。何人かの演奏を聴いたことがあるが今日の演奏は
実にメリハリがあり、すさまじいばかりの迫力で迫ってきた。
都響の弦、管ともにインバルの指揮のもと鬼気迫る見事な演奏を聴かせてくれた。
1楽章の不気味な静けさの中から民衆が立ち上がり、皇帝の軍隊との壮絶な闘いを見せる
1905年の「血の日曜日」の情景描写は圧巻だった。
共産党に対する反感を胸に秘め、標題音楽を連作で発表したショスターコヴィッチの心境は
いかなるものだったかという議論を超え、この曲の持つ芸術性はショスターコヴィッチそのもの
でって、その描写力は文学でも、絵画でもなし得ないものだと思った。
その音楽をインバルは見事に昇華させていた。聴くものにぐいぐいと圧倒的に迫る音楽を
インバルは表現していた。演奏後、かつて都響の演奏会になかったほどの歓呼の声が今日の
演奏の掛け値のない評価であったろうし、自分自身で感じた感動もまさに同じものであった。
さすがインバル・・・脱帽