読了 折原一『螺旋館の奇想』螺旋館の奇想 (文春文庫)作者: 折原一出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2005/06/10メディア: 文庫 クリック: 1回この商品を含むブログ (11件) を見る

話の展開は面白かった。しかし、ここ最近折原氏の文体にやや不満が感じられるように
なってきた。どうも、読んでいて所々の表現にぎこちなさを感じてしまう。
そこが残念。例えば今回の作品の中で、殺そうと思っていた人物にわなを仕掛け
うまくかかったにもかかわらず、何故かわなにかかったのは他人と勘違いする場面。
実は他人だと勘違いしたのも、床屋へ行って髪を切り、ひげを剃っていたから。
ううむ。それはないでしょ・・・とがっくりした。
また、それ以外にでもところどころ表現にどこと無く大げさに感じるところがあるのも
気になってしまった。
ここまで面白い展開で読者を楽しませてくれるのに、どことなく垢抜けない文章・・・
不思議な作家である。たまたま、この作品(も)だったのかもしれない。
でも、きっとまた読んでしまうなぁ・・・