読了 ポーラ・ゴズリング『逃げるアヒル』逃げるアヒル (ハヤカワ・ミステリ文庫)作者: ポーラゴズリング,山本俊子出版社/メーカー: 早川書房発売日: 1990/05/01メディア: 文庫 クリック: 2回この商品を含むブログ (3件) を見る

前回の作品で酷評したポーラ・ゴズリングだが、もう一作品を読んでからと
1978年英国推理作家協会新人賞を受賞した本作品を読む。
書き出しから、殺し屋に執拗に追われる展開についつい引き込まれ読み進めた。
これはなかなかの秀作。リズムがあって読み手は、だまされ続けながら殺し屋と
狙われる女性、そして彼女を守る警察官との展開を読み進まざるを得なくなる。
これは、さすがに新人賞を受賞しただけの作品であると納得。
翻訳も、前作よりはこちらの方が読みやすく感じた。
ただ何を言えば、前作でも感じたのだが、物語の展開を描写するところでは
意味がつかみにくいところが多々あった。これは翻訳のせいなのか判然としないが
ところどころ、前に戻って読み返さないとわかりにくいところがあったのは確か。
描写された情景を頭にイメージしながら読まないといけない。
この暑さの中、ぼぅっとした頭では面白みが十分伝わらないかも・・・自分だけかも。