読了34 内田康夫『ユタが愛した探偵』ユタが愛した探偵 (角川文庫)作者: 内田康夫,角川書店装丁室出版社/メーカー: KADOKAWA発売日: 2005/10/05メディア: 文庫 クリック: 2回この商品を含むブログ (4件) を見る

ユタとは下北半島でいう「イタコ」であり、沖縄における霊能力者をいう。
本作では、殺人事件をめぐり科学的な捜査を原則とする捜査と並行してユタが
犯人探しをする。この作品では犯人がだれなのかより、この沖縄に根付くユタ
という存在のほうにばかり興味を持った。ウィキペディアにはあった。
イタコとの相違点は、沖縄の人々がユタの存在を自然に受け止めている日常の
存在であることらしい。なんか沖縄の人々のおおらかな人柄らしいなと思う。
さて、作品としての感想だが、犯人像に迫る展開というより、沖縄の独特の
文化の紹介がメインだったような読後感をもった。犯人なんかどうでもいいや
ユタって面白い存在なんだなと思わせてくれた作品であった。