コルボ

今日はラ・フォル・ジュルネでミッシェル・コルボが聴けるので
いそいそと日比谷へ。
演目はロッシーニの小荘厳ミサである。ロッシーニは37歳で
ウィリアムテルを作曲して引退したそうだが、この作品は60歳代の
ころの作品。ピアノとハルモニウムという足踏みオルガン、独唱者と
合唱という至ってこじんまりとした、まぁ地味ともいえる作品である。
ロッシーニはそれまで教会の中だけで演奏されていた宗教曲を演奏会で
演奏することに尽力したと聞くが、この作品なども演奏会向けとして
作曲されたのでこのような編成なのだろう。
聴きに行く前に、ナクソスミュージックライブラリーで探して聴いて
いたが、いやいや実際に聴いてみるとなかなかの作品である。
特に7曲目のGloria: Cum Sancto Spiritu の合唱は絶品である。
8曲目Credo: Credo un unum Deumも美しい調べである。
伴奏が鍵盤楽器だけなので、モーツアルトのミサ曲とは比べようも
ないが、合唱曲として聴けばロッシーニの精神性を堪能できよう。
コルボ氏の指揮によって見事に昇華されたロッシーニの宗教曲を
たっぷり堪能できた〜♪
会場はCホールだったが、壁にはいつものようにフランス語で表記された
ロゴが映されていて「ああ、今年も来たんだなぁ」と思わせてくれる。

思えば第1回のベートーヴェンから早4回目を迎え、来年はどんな趣向
で開催されるのか今から楽しみである。