プログラム1

ヴァイオリン:加藤知子 チェロ:横坂源 ピアノ:伊藤恵
フンメル:ピアノ三重奏曲 第7番 変ホ長調
ベートーヴェンピアノ三重奏曲 第7番 変ロ長調「大公」
さすが伊藤恵だ。加藤と息を合わせ若い横坂を引き立てバランスの良い三重奏に仕立てていた。フンメルの三重奏は初めてだったが、さすがにベートーヴェンと同時代を生きただけあって、同時代の作風であると感じた。これはベートーベンの作品ですといわれると、そうなのか・・・と合点してしまいそうでもある。特に3楽章のアップテンポの節回しにはチャーミングさが出ていて一度聞いて好きになってしまった。会場B7はいわば大きな広間であって、そこに連結できるパイプいすのにわか客席であったので、音響やステージの視界も今ひとつであったのが残念。特に隣に座ったお姉さんは、無神経にタブロイド版の日程表を広げたり、いすを揺らしたりと困ったさんであったので、気持ちはブルーだった・・・しかし、演奏に入ると、さすがに無神経お嬢さんも静かに聴いてくれ、演奏に集中できた。横坂は若いのだが、チェロを操るテクニックはさすが・・・伊藤を中心として息を合わせた演奏は大変すばらしかった。