プログラム3

フランス国立ロワール管弦楽団 下野竜也
ベートーヴェン:「アテネの廃墟」序曲
ベートーヴェン交響曲 第4番 変ロ長調
ロワール管弦楽団は、東京交響楽団音楽監督ユーベル・スダーン氏が日本に来るまで音楽監督を務めていたという。指揮者は前に実力をうんと見せ付けられた下野氏であったので楽しみにしていたプログラムである。そして、やってくれました!本当にすばらしい4番を聴かせてくれました。どれだけ練習の時間が持てたのか判然としないが、たぶんそう長い時間練習はできなかったはず。それなのに、さすが下野、ロワール管弦楽団の実力を十二分に引き出し、それはダイナミックで躍動的な演奏に仕上げていた。特に第3、4楽章のダイナミズムは圧巻であった。今までの4番のイメージを一新してくれる名演であったと言っても過言ではない。ぐんぐん引き付けられる演奏に、観衆もブラボーをい連呼し、楽団員も下野を讃える一幕に感激した。時間を区切って行われる演奏会であるので、早々に終わるべきであろうが、なかなか観客の拍手も鳴り止まなかった。期待通りの下野のタクトさばき、そしてユベール・スダーン仕込みのロワール管弦楽団の実力であった。満足満足・・・