読了 団士郎『家族の練習問題−木陰の物語ー』
- 作者: 団士郎
- 出版社/メーカー: ホンブロック
- 発売日: 2006/01/11
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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これを読んで、家族や人間関係において我々が当たり前と思っていることが、じつはお思い違いではないかと気づかされる。
最初に出てくるのは道に迷った人の話である。どこか知らないところへ小さな旅をした旅人が、道に迷う。その時あなたはどうしますか?当然近くの人に道を尋ねるであろう。さて、ではその訪ね方は次のどちらですか?「迷ったのですが、**へ行くにはどうすればよいのですか?」または「道に迷ったのですが、どうして迷ったのでしょうか?」
カウンセリングをしていると、悩みを持つ人は後者の質問を投げかけるとのことである。「いったいうちの子はどうしてこうなってしまったのでしょう?」と・・・そんなたとえ話から入る筆者の筆致は、その他のエピソードそれぞれ誠に明快である。
読み進めながら、「なるほどそうだな・・・今まで勘違いしていたなぁ」と気づかされることが多い。教えられる本ではなく、気づかされる本であった。