都響 マーラー4番

昼より都響を聴きにサントリーホール
都響 プロムナードコンサートNo.317
指揮;広上淳一 メゾ・ソプラノ;林美智子
モーツァルト交響曲第31番 ニ長調「パリ」K.297(300a)
モーツァルト
レチタティーヴォ「どうしてあなたが忘れられましょう」〜ロンド「心配しないで、愛する人よ」K.505(ピアノ/広上淳一
マーラー交響曲第4番 ト長調「大いなる喜びへの讃歌」
広上氏の指揮は初めてであったが、いや、素晴らしかった。
一曲目の「パリ」実に生き生きとしている。テンポも小気味よく、音も実に立体的な広がりでのっけから圧倒されてしまった。都響ののりも抜群で指揮者と見事に一体化していた。
モーツアルト自身の指揮であったらこんな演奏だったのではないかと思うほど、モーツアルトの生気を再現していたと思う。今まで聴いたパリの中で1番の演奏だった。
2曲目は広上氏がピアノフォルテを弾きながらの指揮。メゾの林美智子氏は実に美しい深いグレーのドレスで登場。ああ、オペラグラスを持ってくるんだった・・・残念
k.505は様々な色合いを見せる曲で、それぞれの曲想を見事に歌い上げる。モーツアルトはお気に入りの歌手の送別にこの曲を一緒に演奏したというだけあって、途中のピアノと歌唱は特に素晴らしかった。
3曲目のマーラーも広上の指揮で、音に奥深さが感じられ、これもうっとり聴き入る。メルヘンチックな鈴から始まる愛らしい1楽章は中でも特に良かった。少し前にNHKホールで聴いた4番よりもぐっと音が迫って来る感じが実に心地よい。サントリーホールのつくりがよいのか、演奏自体が違うのか・・・思わず「おやっ」と思うほど音が違った。4楽章は再ほどとは違う純白のドレスで林美智子氏登場。ゆったりとした歌いっぷりで見事な歌唱を聞かせてもらえた。今日は、音の広がりを満喫した演奏会であった。