読了 ジェフリー・ディーヴァー『悪魔の涙』

悪魔の涙 (文春文庫)

悪魔の涙 (文春文庫)

この作品は、初めから最後までまさに映画を見ているような臨場感があった。
金目当ての連続無差別殺人をいかに食い止めさせるかの格闘が描かれているが
読み手は、最後の最後まで作者の思うがままに放浪させられる。
ディヴァーらしい後半のどんでん返しには、ただただ驚くばかりだった。
文書の鑑定を通して、犯人を追う舞台設定であるが、ディヴァーが作品を完成させる
までにかなり勉強板のだろう。
舞台設定の中で得られた知識も多く、前回読んだ『沈黙の叫び』もそうだが、物語の
展開とともに、知らなかったことを知る喜びもまた味わえた。
物語の展開をどう進めていくか・・・ディヴァーに学ぶことが多かった。