ブルッフ♪

プロムナードコンサート No.322
会場:サントリーホール
指揮:タン・ムーハイ
ヴァイオリン:矢部達哉
ウェーバー:歌劇「オベロン」序曲
ブルッフ:ヴァイオリン協奏曲第1番 ト短調 作品26
ムソルグスキーラヴェル編):組曲展覧会の絵

朝から午前中にかけて大風、大雨の悪天候であったが、出発時には
雨もやんでいた。日本橋丸善でぶらぶらした後、サントリーホール
まず1曲目。タン・ムーハイのオベロンは、じつにきびきびした演奏であった。
都響は弦がしっかりしているので、速いテンポにもしっかりついていく。
小気味いい演奏♪しかし、このオベロン。コンサートで聴くのは初めてだった
ように思うが、じつにいい曲だ。中間部からの舞踏会風の部分が特にお気に入り。
自分はカラヤンウェーバー序曲集ばかり聴いていたが、今日聴くオベロンは
また抑揚が強く出ていて、楽しげであった。
このオベロンはウェーバーの最後の曲であり、自身による初演から数ヶ月で
他界したという、まさに命を削って仕上げた曲・・・
2曲目のブルッフはヴァイオリン協奏曲の中でもお気に入りの曲。これを
矢部氏が独奏で演奏。全体を通して、矢部氏のヴァイオリンはよく響き、オケと
うまく調和しながらの演奏であったが、やや気になったのが指揮者との意気。
ほんのちょっとだが、どうもオケとずれるような感がした。指揮者のハイッ
っと、瞬時に演奏するパートを指示する指揮には、ちょっと違和感をもったが
それで時折感じるずれが生じたのか。そこら辺りはよくわからないが、あれっ?
という箇所がいくつかあったのが残念。
しかし、独奏の矢部氏の音色はとてもよかった。この曲の持つロマンチシズムは
作品46のスコットランド幻想曲に通じるものがあると思っているが、感性を揺さぶる
ブルッフ独特のメロディを嫌味なく、情感をこめての演奏に拍手。特に好きな2楽章
にはヴァイオリンの音色にうっとりしてしまう。
そんな矢部氏に演奏後の拍手もものすごく、コーテンコールが繰り返された。
20分の休憩時は、いつものようにANAホテルのパン屋さんでミニッツジュースを
購入し、カラヤン広場で一休み。
3曲目の展覧会の絵は、演奏会で聴くのは久しぶりで、3年前イスラエルフィルを
メーターで聴いて以来だったが、力のこもった好演だった。出だしのプロムナード
のトランペットが鮮やかに奏でれば、市場ではサキソフォーンの哀愁こもった演奏も
良かったし、最後のキエフの大門も迫力のある演奏だった。
じつはこの曲が苦手なのだが、今日のメリハリのある演奏を聴くと、なかなかいいじゃないか
と見直した。帰ってから、ピアノ版の演奏を聴いてみたが、やはりオーケストラの演奏の方が
より情景を思い描けるなぁとあらためて思う。
帰りは、銀座で降りていろいろな店を物色。ティファニーにも寄るが、水色のラインの入った
銀のボールペンを買おうか買うまいか散々迷って、諦める・・・伊東屋でストラップを購入
日本橋まで歩き、coredoの上島珈琲で大好きな黒糖コーヒーを頼む。アイスにするのを
忘れてホットになってしまったが、これもおいしかった。ちょっと甘みが強いかも。