読了119 島田荘司『Pの密室』Pの密室 (講談社ノベルス)作者: 島田荘司出版社/メーカー: 講談社発売日: 2001/11/06メディア: 新書購入: 1人 クリック: 1回この商品を含むブログ (6件) を見る

主人公御手洗潔の幼稚園から小学校2年生時代に解決した2事件「鈴蘭事件」
「Pの密室」の2編が収録されている。昭和29年という時代設定の中、当時
としては珍しい家電製品や捜査用品を登場させた異色の推理劇が描かれる。
時代設定の中でやり取りされる言葉も興味深いが、幼少の御手洗潔が大人で
ないことを嘆き、真犯人を追うことの切なさを吐露する場面も実に味わい深い。
奇想天外なトリックではないが島田荘司らしい発想が堪能できる。
ただ、幼少の御手洗の言葉を読みながらどこか名探偵コナンのイメージがつき
まとわっていた・・・
ほかの作品を検索する中で、御手洗がサンフランシスコに居た中学生の頃の
作品もあったので、いつか読んでみよう。