読了 高木 光太郎 『証言の心理学』証言の心理学―記憶を信じる、記憶を疑う (中公新書)作者: 高木光太郎出版社/メーカー: 中央公論新社発売日: 2006/05メディア: 新書購入: 2人 クリック: 20回この商品を含むブログ (27件) を見る

記憶については以前、一番昔の記憶は幼稚園の頃・・・と書いた記憶があるが
この本を読むと「昔の記憶」ほど不確かなものは無いと心細くなった。
(まっ書いた記憶は正確だろうが)
本書は「証言に立つ方々」必読書の書であり、陪審員制度に伴う「陪審員になる
可能性のある方」にとっても読んでおいたほうが良いと思われる。
いったい自分の信じて疑わない「記憶」とは、本当に信頼性に欠ける
ものなのか、読後に家族と昔の思い出を話しあって実証できた。
・・・・確かに不確かであった。
本書で学んだのは「記憶」は、かけている部分を補おうという心理が働き
常識と思われる内容を加味し、大きくゆがめている事。
複数で記憶の整合を図る際に他者の意見などを無意識のうちに付加させていること。
エトセトラ・・・
何ひとつ「記憶」の信頼性を擁護できる内容は無かった。
そういった意味において、「記憶」と自分自身がどう付き合っていくかの指標に
なるだろう。
しかし・・・・例え、様々な要素がつけ加わっていようと、美化されていようと
「想い出」という「記憶」は大切にしたい。うふ