読了 永井 均 『これがニーチェだ』これがニーチェだ (講談社現代新書)作者: 永井均出版社/メーカー: 講談社発売日: 1998/05/20メディア: 新書購入: 7人 クリック: 96回この商品を含むブログ (117件) を見る

このどちらも、先ごろ読んだフッサール現象学をより理解したいと
読んだのですが・・・なかなか・・・
ただ、両者とフッサールとの連関を大雑把にでも捉えることができてきている
ような手ごたえは感じています。もう少し突っ込んで読んでいかないと
いけないなと思ってはみたもののなかなか図書館へ行く時間もなく、
落ち着いた頃また食い下がってみようかと思っています。
ただ、これらの本の中には実に興味深い(本論とはやや離れているが)
内容が書かれてあり、最近はそのあたりにも関心をもってつらつら考えて
いるのは時間の概念についてである。
生物は概ね自らを取り巻く環境の中にだけあり、環境を離れることは
死を意味する。しかし、人間はその環境から少し身を引き離しもっと
広い<世界>を持ちうる。つまり、一般に動物は、多少の幅はあるが
狭い現在を生きるしかできず、現にある環境に閉じ込められ過去も未来も
ないが、人間は記憶や予期の働きによって過去や未来という次元を開く
ことができる。
この考え方は、なかなか興味深い。