読了 シェイクスピア『恋の骨折り損』恋の骨折り損 (白水Uブックス (9))作者: ウィリアム・シェイクスピア,小田島雄志出版社/メーカー: 白水社発売日: 1983/10/01メディア: 新書この商品を含むブログ (6件) を見る

今年の夏はシェイクスピアを読むぞ〜と密かに決めて読みすすめてきたが、この作品で
シェイクスピアの楽しみ方の限界にぶち当たったような気がする。
舞台はスペイン北東部にあったナヴァール王国。国王と親友3人が学業に専念する誓いを立てる。
そのひとつに女性には一切会わないという誓いもあったが、フランス王女が領地返還請求のため
当地を訪れることになり大騒ぎとなるというたわいもない話である。
台詞の多くがことば遊びてきなものがおおくあるので、翻訳も苦労のあとがひしひしと伝わってくる。
当然、シェイクスピア作品では韻を踏んだり、英語でシャレを言ったりしているのに、翻訳では
それが十分伝わらない。この作品では、登場人物の一人スペインの洒落者が盛んにことば遊びを
披露していて、逆にいえば韻をふんだ和歌を英訳で読んでいる外国人といった気分に陥る。
じゃあ、原本で読んだらどうかといわれそうだが、昔の英語は室町時代の日本語程にわかりにくい
であろうし、現代英語もままならないのに・・・・無理無理
少しでもシャイクスピア英語の雰囲気をと思って探してみたら、こんな録音を発見。
当時シェイクスピアが聞いていただろう音楽とともに、しばし雰囲気を楽しむ。
http://ml.naxos.jp/album/cclcdg1123
といったわけで、これからも読み進めるが韻律は楽しめずとも、モチーフや物語の展開はたっぷり
楽しんでいきましょう・・・・