読了 シェイクスピア『リチャード2世』リチャード二世 (白水Uブックス (11))作者: ウィリアム・シェイクスピア,小田島雄志出版社/メーカー: 白水社発売日: 1983/10/01メディア: 新書購入: 2人 クリック: 8回この商品を含むブログ (5件) を見る

ヘンリーだとか、リチャード○世が多いイギリス王朝史。今回は、第1作で読んだ
ヘンリー6世の数代前が描かれている。そういえば黒皇太子とかいうお方についての記述
があったなぁと思いつつ、調べてみるとなるほど・・・最初期の『ヘンリー6世』のように
続く『ヘンリー4世』との連作4部作らしいが、とりあえず作品執筆順に読み進めているので
他作品を読むことにした。
物語はリチャード2世が兄弟であるヘンリー・ボリングブルックとモーブレー決闘を認める。から始まる。
しかし、王はなぜか決闘の直前、二人にイングランドからの追放を言い渡す。
ボリングブルックの追放後、その父親ジョン・オブ・ゴーントが死去する。リチャード二世はその遺産を取り上げ
折しも反乱がおきたアイルランドへの征伐の資金とする。他にも資金集めのためなら重税をも課す王に、貴族たちは
ボリングブルックを先頭にリチャード二世打倒を果たす。
あわれ、リチャード二世がアイルランドからもどると、追放したはずのボリングブルックに肩入れするものが大勢をしめており、
ついに王冠が衆人を前に譲渡される。さらに、王ヘンリー四世となったボリングブルックが先王を生かしておくと心休まる
ことがないであろうと慮った騎士エクストンにリチャード二世は暗殺されてしまう。
なんともどたばたの時代なのだが、イングランドの王になるためには血統と治世力であることの象徴ともいうべき
お話である。
結構、このあたりのイギリス史は明るくなってきた・・・・