オセロに続き、愚かなリア王である。
リアは娘達の中で誰が一番自分のことを愛してくれているかを見誤り、末娘のコーディリア
を追放し、長女ゴネリルと次女リーガンに権力を譲る。しかし、二人の娘は権力を得るや
態度を一変させる。失望したリアは狂気と死に向かっていく。
スケールとしては歴史劇的にもなかなかのものであり、また複線として同じように
子どもに騙される伯爵も登場し、うまくまとめてある作品である。
疎まれる高齢者の話題は、超高齢化社会にあってじつにリアルな話題である。
遺産相続には十分な配慮が必要・・・これは1600年代にあっても同じであったようだ。