プログラム4

シンフォニア・ヴァルソヴィア 指揮;ペーテル・チャバ
樫本大進(Vn)ゴーティエ・カプソン(Vc)ニコラ・アンゲリッシュ(Pf)
ベートーヴェン:ピアノ、ヴァイオリン、チェロのための三重協奏曲 ハ長調
今日の大金星の演奏がこの三重奏であった。カプソンはアルゲリッチのコンサートでも登場したし、そのときもアンコールで三重奏の3楽章を披露していた。いや、じつに今日の独奏者たちの意気のあっていること。共に客席に向かい演奏するヴァイオリンの樫本とチェロのカプソンが目を合わせ、体を揺さぶりタイミングを合わせうまくバランスをとり演奏していた。また、それぞれの演奏者の力量も高く、激しいパッセージでも寸分もたがわず速いテンポで駆け抜け、また緩やかなところでは情感たっぷりの演奏となっていた。また、ペーテル・チャバ率いるシンフォニア・ヴァルソヴィアの実力もかなりのもので3人の独奏者を土台からしっかりと受け止め、引き立てた。要するにステージ全体がひとつになり、かつ、それぞれの持ち味を十分発揮し得たすばらしい3重協奏曲を演奏しきった。聴衆も大きな拍手で讃えた。本当にすばらしい演奏に巡り合えたなぁと満足し会場をあとにした。