銀色の翼

『銀色の翼』(文学界11月号)これは、今回芥川賞の選考からもれた佐川光春氏の作品である。今回の芥川賞にどうも納得いかないので、選考からもれた作品も読んでみたくなったのである。作中に芥川が偏頭痛持ちで、頭痛の発作時に見る光を「銀色の翼」と表現したとある。同病であったが故に一緒になった、生まれ育った環境の違う男女の話であるが、話自体は大変面白い。しかし、後半まで妻の偏屈さの背景が明かされないままであったりと、胸のつかえが取れないままに読み終え、もうひとつかなぁという印象を持った。これは読後に文芸春秋の選考委員の論評とも一致する。ただ、意図的に妻の過去を明かさないのも一つの手法だという村上龍氏の意見もある。
選者の読後感と自分の読後感を照らし合わせて作品を読むのもなかなか面白い。
他の作品も読んでみようと思う。そして自分だったら誰の作品を推すか判断してみようっと。

『銀色の翼』(文学界11月号)これは、今回芥川賞の選考からもれた佐川光春氏の作品である。今回の芥川賞にどうも納得いかないので、選考からもれた作品も読んでみたくなったのである。作中に芥川が偏頭痛持ちで、頭痛の発作時に見る光を「銀色の翼」と表現したとある。同病であったが故に一緒になった、生まれ育った環境の違う男女の話であるが、話自体は大変面白い。しかし、後半まで妻の偏屈さの背景が明かされないままであったりと、胸のつかえが取れないままに読み終え、もうひとつかなぁという印象を持った。これは読後に文芸春秋の選考委員の論評とも一致する。ただ、意図的に妻の過去を明かさないのも一つの手法だという村上龍氏の意見もある。
選者の読後感と自分の読後感を照らし合わせて作品を読むのもなかなか面白い。
他の作品も読んでみようと思う。そして自分だったら誰の作品を推すか判断してみようっと。