読了 本岡類『絶対零度』絶対零度作者: 本岡類出版社/メーカー: 講談社発売日: 2002/02メディア: 単行本この商品を含むブログ (7件) を見る

バーチャルリアリティーの世界に引きずり込み、凶悪犯罪を行わせる
罠を仕掛ける。自分自身が手を汚すことなく無差別殺人を実行する犯人を追う
弁護士の戦いを描いた作品。
犯人像と主人公の過去を追いながら、物語全体の構成を重厚なものにしていく
手法はさすがだ。
偶然により、犯人へとたどり着くあたりにやや不満はあったが、先々を予測するのが
難しい展開になっていることで読み応えはあった。
本岡氏の真骨頂である、世相を反映させながら、社会風刺を織り交ぜる内容であった。