読了55 野沢尚 『破線のマリス』破線のマリス作者: 野沢尚出版社/メーカー: 講談社発売日: 1997/09メディア: 単行本 クリック: 2回この商品を含むブログ (14件) を見る

第43回江戸川乱歩賞受賞作 テレビ局でビデオの編集に携わる主人公
に持ち込まれた一本のビデオ。官民癒着の構図の中で編集し、映像化された
男性が社会的に追い込まれるが、実は持ち込まれたビデオは捏造されたもの
と発覚。映像倫理と視聴率の狭間の中で悩み苦しむ主人公のとった行動が、
意外な展開へ。最後のどんでん返しは圧巻だったが、高視聴率のために天狗
になっていた主人公がどうも好きになれず、事件が深刻になる過程もやや
不自然さが残ったが、結末の意外性はなかなかのものであった。
本の中に仕事をするのに5W1Hだけでなく2Fも大切であるというくだり
があった。
2Fとは「For whom」「For what」誰のために、何のために・・・である。
なるほど・・・自分の仕事にも関係が深いので今度使わせてもらいたい言葉
であった。ふむ・・・