読了 安東 能明 『15秒』15秒作者: 安東能明出版社/メーカー: 幻冬舎発売日: 2002/07メディア: 単行本 クリック: 1回この商品を含むブログ (3件) を見る

列車運行の時間を15秒遅延させた運転士が、罰として転勤を命じられた。その15秒の遅延と同時刻
ケーブルテレビの放送も15秒遅れていた。さらに工場の機械が15秒の誤差を生じ作業員が事故死する。
なぜ、同じ時間に15秒のずれが生じたのか?主人公がその謎に迫るが、その行き着く先には時間を自由に
操れる絶対時計という謎の時計があった。
15秒の時間をずらしたのは誰か?そしてどうやってずらすことができたのか?
いやいや途中まではわけがわからないなぁと半ば捨て鉢になって読んでいったが、後半ようやく時間をずらす
秘密が見えてきたとたん面白くなった。
時間を自由に操る方法には度肝を抜かされた。時間とは何か?つい数ヶ月前本を読み漁っていたのは
まったく意味を成さなかった。ハイデガーもこの本を読んだら驚いたに違いない。