読了 柳 広司 『ジョーカー・ゲーム』ジョーカー・ゲーム作者: 柳広司出版社/メーカー: 角川グループパブリッシング発売日: 2008/08/29メディア: 単行本購入: 4人 クリック: 168回この商品を含むブログ (203件) を見る

2009「このミステリーがすごい」の2位 週刊文春ミステリーベスト10の3位
吉川英治文学新人賞本屋大賞第3位という肩書きもだが、それよりも電車の中吊り
に描かれていた本の装丁に惹かれて購入。
陸軍内に設置されたスパイ養成学校"D機関"に入校する常軌を逸した若者。そして彼らを束ねる
元スパイ結城中佐の悪魔的な魅力。市川雷蔵の『陸軍中野学校』を思わせる展開が面白い。
「スパイは死ぬな、殺すな」「スパイは疑われたらその役を終える」などスパイの極意が
記されている。本物の自分を隠し、人に知られず、人の驚くようなことをしてみたいという
願望があるからなのだろうか、どうしてもスパイという役柄に妙な魅力を感じてしまうのは・・・
読後に改めて本の装丁を眺めると、そこにカリスマスパイ結城中佐が描かれていた。