フェドセーエフ&東京フィル

実に久しぶりのコンサートである。るんるん
曲はカリンニコフの交響曲第1番とショスタコービッチの「森の歌」
カリンニコフについては、2年ほど前その存在をナクソスで知って聴いていたが、やはり実際の演奏の方がすばらしかった。
第1楽章と最終楽章に同じ主題を使っているのが面白いのだが、最終楽章の盛り上がりがまた面白く、今回大変興奮した。カリンニコフもあらためていいなぁと見直した。
さて、森の歌であるが、この曲はめったに演奏されない曲である。なにしろオラトリオであって歌詞の中にはスターリン共産党崇拝の言葉がちりばめられているからであって、いくら歌詞をスターリン批判以降レーニンに変えようと、形式主義を批判され殺されかねない恐怖の中、おべっかで作ったショスターコビッチのこのオラトリオ「森の歌」は、よく言えば聴きやすい、悪く言えばちゃんちゃらおかしい曲なのである。しかし、そのちゃんちゃらおかしい曲であっても、さすがショスターコビッチの音楽性のすばらしさは、きらりと光るのが面白いところである。要するに作曲家が書きたくないと思った曲でも、一流に仕上がっているところがにくい曲である。いろいろ回りくどくいいってはいますが、結局この曲が好きなのです。
今回の演奏で一番すごかったのは、東京少年少女合唱団の子どもたち。まるでクチパクで歌っているように見える歌い方には驚きました。要するにお腹からしっかり声が出ている歌い方なのです。これは子どもたちの才能だけでなく、指導者の力量もピカイチということでもありましょう。とてつもなくきれいな歌声に身震いしました。ホームラン王の王選手も昔よく言っていました、「森の歌もよろしく」
いや、いい演奏だった〜フェドセーエフの実に上品な、きれいな指揮にも感動!