ベートーヴェン ピアノソナタ5


梅のつぼみが大きくなってきた。去年は2月1日に開花したから
これからさらにつぼみも大きくなり、開花の準備だろう・・・
◆ピアノ・ソナタ第11番 変ロ長調 Op. 22
ピアノ:ミヒャエル・コルスティック

第1楽章はスタッカートで上行する躍動的な主題が印象的な楽章で
まさにアレグロコンブリオ〜という曲である。
2楽章落ち着いた静謐さが漂う落ち着いた曲想でゆったりと聴ける。
とてもロマンティックな叙情性に満ちていてお気に入りである。
この曲で一番面白いのは4楽章でハイドンモーツアルトを思わせる
主題からピアニスティックな技巧的な展開、対位法的な展開と実に
様々な顔を見せてくれる。特に中間部は聞き応えがある。後半また
古典的な主題を変奏し、最後はベートーヴェンらしいフィナーレと
して終結する。何人か聞き比べたが、コルスティックの演奏が一番
生き生きとしていて1,4楽章も力強く、2楽章も豊かに歌い上げていた。
◆ピアノ・ソナタ第12番 変イ長調 Op. 26
ピアノ:ローランド・ペンティネン

この曲の1楽章は主題と5つの変奏からなっているが、その主題がとてもいい。
そんな型破りなとことから初期から中期にかけての転換としての位置づけがされている。
2楽章には緩除楽章ならぬスケルツォを置いている。主題を展開させながら
軽快に曲が進行し華々しく終結
3楽章はこの曲の副題になっている「ある英雄の死を悼む葬送行進曲」である。
のちに編曲され付随音楽「レオノーラ=プロハスカ」 - 第4番 葬送行進曲 WoO 96 No.4
にも使われている。
http://ml.naxos.jp/work/229142
どことなく3番の交響曲との類似点も感じられる。
4楽章には「しょっっしょっしょじょうーじー」の旋律も見え隠れするが
きらびやかな主題が展開され自由度の高い曲に仕上がっている。