2008-01-01から1年間の記事一覧
刑事の実姉夫婦が突然失踪する。残された姪とともに夫婦の行方を捜すが 幼い姪の覚えていたのは「いずみ」という失踪前に交わされた夫婦の会話の 断片しかなかった。夫婦は東北と関東の山中で無残な姿が発見されるが その背景を追う中で出てきたのは和泉式部…
懐かしいテレビドラマの脚本家として知ってはいたものの、小説を手にしたのは 初めてであった。主人公の町奉行の内与力、隼新八の謎解きものだが、第1巻 の本書では背後に大奥の不可思議な世界が描かれている。大奥における女性たちの 生活や大奥ならではの…
ドミートリー・シトコヴェツキーが気になって、今日はチャイコフスキー の協奏曲を聴く。1楽章、なんだこの色っぽい演奏は、こんなのは初めてだ。 実に粋で艶っぽい伊達男の演奏だ、そうまるで怪傑ゾロがマントを翻して ヴァイオリンを弾いているかのような…
禿富鷹秋(とくとみたかあき)警部補、通称「はげたか」なる悪徳警部補 が登場するハードボイルド小説だが、こんな悪徳警官がいていいのかと 最後まで息を呑む展開であった。 渋谷を縄張りにする「渋六」というヤクザに真正面からちょっかいを出す 主人公。…
おお、何といい響きだろうか。このヴァイオリニストの音色に魅了 されてしまった。自然体で体に染み渡ってくるような音色だ。 J.S. バッハ:ヴァイオリンとチェンバロのためのソナタ集を聞き比べて いてふと出会ったヴァイオリニスト。自分が上手くヴァイオ…
はてはて久しぶりに北杜夫を読んだが、この短編集どこまでが現実で どこからが虚構なのか実に不思議な感覚で読み終わる。 自分の意識が朦朧とする中、現実と非現実を彷徨い、見えてくるものを 自分の意識下から湧き上がるものと不思議に受け入れる・・・そん…
東京都交響楽団 プロムナードコンサート No.330 サントリーホール 指揮:小泉和裕 和太鼓:林英哲 グリーグ:2つの悲しい旋律 op.34 松下功:和太鼓協奏曲『飛天遊』 チャイコフスキー:交響曲第1番 ト短調 『冬の日の幻想』 op.13 ・・・ということで、プ…
肌寒い日が続くなぁと午前中自分の部屋でぼんやりしていると KDDIの方から電話があった。どうやら今入っているNTTの Bフレッツよりも安くなるらしい。しかも、転送速度は100M の10倍の1Gらしい。プロバイダー料金と抱き合わせで安くなる と…
面白い演奏を聴いた。ベーレンライター版全集による交響曲第7番で、ノン・ヴィヴラート の古楽奏法を意識した演奏は、今まで聴いてきた7番とは違った面白さを感じさせてくれる。 あの1楽章冒頭の和音の響きは全く別ものに聴こえ、最終楽章では意識しなかっ…
タウン誌「光る砂」の仲間たちの身近に起きたミステリーを 軽妙な筆致で謎解く短編集である。 世の中見方を変えれば、ひとつの事象を様々に解釈できるものだなぁ と感心する。落語の季刊誌編集者による身近なミステリーを描いた 大倉 崇裕作品を思い出す。 …
ひょんなことから犯罪を犯してしまう、いわくありげな人々の顛末が 7編の短編で描かれている。一見上手くいきそうな計略がちょっとした 見落としで奈落の底へ突き落とされる展開はそれぞれに面白さを感じる。 黒川氏の作品は以前、受賞作の『カウントプラン…
土曜日に少年サッカーの試合を見に行き半日強風の中で観戦していたためか、風邪っぽい。 葛根湯を飲んで今日は早めに休むことにする。
ロシアの富裕層に生まれ、リムスキーコルサコフの門下、後にチャイコフスキーの作風の 影響を受けた作曲家。たまたま聴いたピアノ三重奏がなかなかいい。 晩秋にぴったりのロマンティックでもの悲しいメロディが耳に残ってしまう。
この作家なかなか面白い。婦人公論に連載された短編に書きおろしの表題作 で構成されているが、全体にセピアがかった古めかしさを感じる作風である。 そこがこの作家の魅力のような気がする。今においては古めかしさとして 感じられるのだが、川端康成の『山…
なんだかばたばた忙しく読み物を確保できなかったので 本棚に読まずに置きっぱなしだった『マンガ聖書物語』を読む。 旧約聖書、新約聖書の2冊だったが、意外に知らないことばかりで 終始「ふーん」「なるほど」と思いながら読む。マンガ 聖書物語〈旧約篇〉…
家に帰ってテレビを見たらシギアスケートを放送していた。中野選手の曲は ショスタコーヴィッチのロマンスと出ていたが、なかなかロマンティックな 曲なので調べてみた・・・映画『馬あぶ』のVIII. Romance であるようだ。 この『馬あぶ』は1955年作曲で…
ついに、この作品で今年1月1日から数えて100冊を達成した・・・が どうもノルマ達成に心奪われてしまったような気もしないではない。 読了1,2,3・・・と数字を入れるのは来年からやめようと思う。 好きな本を、じっくりと読み味わうことに次年度は頑張…
一人の女性を愛し続け、自らの人生のすべてとした男の生き様を描いた作品で 相手への純真な愛を貫いたストイックな恋愛が描かれている。 6ヶ国語に翻訳され、ゲーテの『ウェルテル』と並ぶ浪漫派作品という評価も されている。戦前に描かれているが、古めか…
今日は休みを返上し、地域文化際なる催し物に参加。 仲間と「輪投げ」の屋台を出して、小さい子どもを相手に テキヤさんまがいを半日行う。 なかなか入らない子どもには、おまけをどんどんしてあげたので 赤字ではあったが、楽しい「輪投げ」になった。 地域…
この作家の感性に弾かれた。難解な主題ではなく、日常を描きながら ふとノスタルジックな感傷を感じる場面を上手く抜き出している。 デートも出来ないサラリーマンの「僕」が、社会人と恋人との間で葛藤する姿。 バイト先の人気者の女の子に恋する「俺」。芸…
いやー今日もお仕事で渋谷のNHK、お台場の日本科学未来館と歩いて回った。 疲れた疲れた・・・帰りには雨にも降られ「しおしお」だったが、どちらも初めて だったので結構楽しめた。
読了98 遠藤周作『夫婦の一日』夫婦の一日 (新潮文庫)作者: 遠藤周作出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2000/02/29メディア: 文庫 クリック: 3回この商品を含むブログ (3件) を見る
キリスト教を信ずる作者ならではの夫婦観がにじみ出ている作品集 である。こうして読んでいくと遠藤周作はキリスト教に救われながら キリスト教を信じる自分に苦悩してきたのだなぁとつくづく思う。 同じキリスト信者である妻が度重なる不幸を嘆き占い師にみ…
東京都交響楽団 プロムナードコンサート No.329(10/18) 会場:サントリーホール 指揮:イラン・ヴォルコフ ヴァイオリン:南紫音 ハイドン:交響曲第26番 ニ短調 『悲しみ』 チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 op.35 ブラームス:交響曲第2番 …
すごい作品に出会った。死をテーマにした短編集だが、この作家すごすぎる。 作家のプロフィールを見ると、作品の随所に自分のことと思われる箇所があり 作家や書名、地名など実名があり・・・どこまでが虚構なのか、事実なのか? あまりにもリアルすぎる表現…
一日仕事でフィールドアスレチックへ行く・・・へとへとになって戻る。 さすがにその後の会議は疲れてうとうとしてしまったzzz しかし、天気が良くてお弁当もおいしかった。たまにはこんな日もいいなぁ。
図書館で気になって手にしたこのタイトル「秘密屋」・・・ まるでグリコ森永犯と直接話しているような雰囲気に引き込まれ、一気に 読んでしまった。なかなか面白い発想の本である。 依頼をするとどんなことでもやってのける秘密屋。 その秘密屋を調べている…
『リトル・バイ・リトル』で自然体の文章に魅力を感じたので 第44回群像新人文学賞優秀作を受賞した表題作の短編集を読む。 16歳の高校生が周りに影響されながら生きている話なのだが その生活ぶりにはちょっと賛同しかねたのでどうしても主人公が 自分に…
昭和20年4月の沖縄戦における凄惨な戦いを一少年を通して見る。そこには 敵国アメリカで日本に同化する訓練を受けた二世が二人おり、彼らとの関わり の中で、日本の将兵の生き様に疑問を抱いていく。 随所に見られる悲惨な戦時下の状況はよく調べられてお…
仕事場の周辺の地域活動の一環で、お花の球根を配るキャンペーン に参加。会場はディズニーランド横の公園で「よろしくお願いしまーす」 と球根を配る手伝いもなかなか面白かった。 これだけ頑張ったのだから自分にもくれるのかと思ったが、ひとつ残らず 配…